猫の姿が見当たらないと思って探してみたら、小さなダンボール箱のなかで丸まっていたという経験のある方はいませんか?
猫を飼っていれば日常的に起こることなので、普段は気にしない方が多いですが、意識して考えてみると「どうしてなんだろう?」と考え込んでしまいますよね。
そこでこの記事では「猫がダンボール箱を好きな理由」を具体的に解説します。
猫を飼っているという方は知っておいて損はないので、じっくり読み込んでいってくださいね。
猫が箱に入りたがる理由は3つ!
洗濯かごやダンボール箱。猫が見当たらないと思って探していたら「こんなところにいたの!」と驚くことは多いと思います。どんなに家が広くても猫は狭いところが好きなので、小さいダンボール箱などに入ってしまうんですよね。
ではなぜ、猫は小さく狭いところに入りたがるのでしょうか?
この疑問に対する答えを挙げるとするなら、以下の3つのようになります。
- ストレスを回避するため
- 猫は暖かい場所を好むため
- 猫が野生だった頃の名残
①:ストレスを回避するため
猫は新しい環境に移動したり、周囲に人や他の猫がいたりするときほど、小さくて狭い箱の中に隠れる傾向が多いです。
これはストレスを回避するための行為であり、ダンボール箱の中に入ることで心を落ち着かせているのです。
新しい職場に配属されて肩身が狭い思いをしている人間と同じで、猫も知らないところに連れて行かれるとストレスが溜まってしまいます。
そのためストレスを回避するために箱の中に入りたがるのですが、飼い主がこれに気づかず、無理やり箱の外に出そうとすると、猫はますますストレスを溜め込みます。
猫がダンボール箱に入りたがっているときは、まず「周囲に知らない人がいないか?」「引っ越しなどで環境が変わっていないか」を確認して、当てはまっているなら無理に外に出そうとせずに、そっとしておいてあげましょう。
②:猫は暖かい場所を好むため
動物が無理せず快適に過ごせる温度を「熱的中性域」といい、猫にとっての熱的中性域は30~38度と言われています。
この温度を見ればわかると思いますが、私達人間が快適に暮らせる温度と猫にとっての快適な温度は全く違います。
人間が快適に暮らせる温度は大体15~25度くらいですので、人にとっての適温が猫にとっては少し肌寒く感じてしまうんですよね。
そのため人間に飼われている猫は、常に寒い環境で体を震わせながら無理している状態になっています。
これだと猫は体調を崩してしまうので、狭いところに入って体温を上げようとするのです。
人が猫の熱的中性域に合わせるのは不可能なので、猫が体調を崩さないように毛布や温まりやすいダンボール箱を用意してあげましょう。
「ふさふさの毛に覆われているから大丈夫でしょ」という考え方は通用しないので、飼い主として猫の立場に立ってよく考えてあげてくださいね。
③:猫が野生だった頃の名残
みなさんご存知の通り、猫はねずみを捕るのが上手な生き物です。
ねずみといえば、小さくて狭い隙間に住んでいてチーズが大好きというイメージがありますよね。
チーズ好きかはさておき、ねずみが狭いところに住んでいるのは本当です。
猫はそんな狭いところに住んでいるねずみを捕獲できるのですが、実際にどうやってねずみを捕まえているかはご存知ですか?
実は、猫はねずみを捕獲するとき、ねずみが通るであろう小さくて狭いところを見つけて待ち伏せしているのです。
そのため猫は、狭いところに入るのを嫌がるどころか、獲物が来ると思って喜ぶのしょう。
今でこそ猫がねずみを捕まえてくることはなくなりましたが、野性時代の名残で本能的に狭い場所を好んでいるのかもしれませんね。
「新しい環境になったわけでもないし、体温調節もきちんと管理してあげている」という場合は、野生にいた頃の名残で猫がダンボール箱に入りたがっている可能性が高いです。
もしそうなら、ストレス回避のときと同様にそっとしておいてあげてください。
まとめ:猫が箱に入りたがるのには理由があった
この記事では「猫がダンボール箱に入りたがる理由」を具体的に解説しました。
最後に記事の内容を簡単にまとめたいと思います。
- ストレスを回避するため
- 猫は暖かい場所を好むため
- 猫が野生だった頃の名残
猫がダンボール箱に入りたがるのには、上記の3つのような理由があります。
①ストレスを回避するために小さな箱に入っているのなら、なにもせずそっとしておいてあげましょう。
無理やり箱の外に出そうとすると、猫のストレスは溜まっていく一方になってしまいます。
②ストレス回避が理由ではない場合、体温を上げようとするために箱に入っている可能性が高いです。
部屋内の温度が低く設定されていると猫が体調を崩す恐れがあるので、毛布なども用意してあげるといいですよ。
③野生だった頃の名残で猫がダンボール箱に入りたがっている場合も、①と同様になにもせずそっとしてください。
猫が狭いところに入りたがるのには、ちゃんとした理由があります。
「どうしてこの子は箱に入りたがるんだろう?」と日頃から考えて、猫の住みやすい環境を作ってあげてくださいね。