![猫が発情期に見せる行動とは?その変化と対処法について](https://i0.wp.com/neko2time.com/wp-content/uploads/2023/07/26503539_s.jpg?fit=640%2C427&ssl=1)
愛猫が今まで聞いたことのないような大きな声でニャーニャー鳴き始めたり、甘えているときに普段はとらないような姿勢をとったりすると、戸惑うかもしれません。
オス猫とメス猫の問題行動にはどのようなものがあり、避妊・去勢手術でコントロールできるのでしょうか?
また、その手術は発情期に行うことができるのでしょうか?
発情期の猫との接し方と注意点についてまとめていきます。
もくじ
猫の発情期は具体的にいつなの?
メスの発情は日照時間が長くなる春先にピークを迎え、月に数回発情することもある。
冬もまったく発情がないわけではなく、発情は起こるが、その頻度は発情ピーク時よりも少なくなる。
発情期の猫の声の大きさにびっくり!
発情期の鳴き声に関する苦情が多い。
鳴き方も鳴き声の大きさも普段と違い、何日も鳴き続けるので不安で眠れないと呆然とする飼い主さんもいます。
鳴き止ませる方法はないの?
残念ながら、ありません。
猫を叱ったり拘束したりしても、鳴きやませる効果はなく、かえってストレスを与えてしまう。
猫の排卵はオスと交尾するときに起こり、これを「交尾排卵」と呼びます。
綿棒で膣を刺激して排卵を誘発し、交尾を止める方法が知られていますが、デリケートな粘膜を傷つける可能性があるため、絶対にやってはいけません。
水をかけたり、脅かしたり、マタタビなどの好物を与えたりしても、一時的に鳴き止むだけで持続的な効果はない。
甘えているからと撫でると刺激になり、さらに興奮することがある。
発情が始まったら、できるだけそっとしておいて、目を離さないようにしたほうがよい。
ご近所に迷惑が気になる
散歩中の犬と違って、猫を飼っていることはなかなか周囲に知られにくい。
ご近所さんと話す機会があれば、「実はうちの猫が発情期で、ニャーニャー鳴いて大変なんだけど、迷惑じゃない?」と伝えていれば少しは気が楽になるかもしれません。
オスの「スプレー行動」は発情期と関係ある?
オスの発情は、発情期のメス猫との接触によって誘発される。
室内飼いで他の猫と接触する機会がなくても、外で鳴き声を聞いたり、気配を感じたりすることで発情が促されることもある。
発情期になるとあちこちにおしっこをすることがある
猫が尻尾を高く上げ、広い範囲に尿をかける行動を「スプレー行動」という。
オスが縄張りを主張するためにすることが多いので、自由に外に出られる環境で飼われているオス猫は、周りのオス猫に促されてすることがある。
メスのように鳴かないので気づきにくいが、生後7カ月を過ぎればいつでも発情する。
発情期には周囲に猫を近づけないように注意することが望ましい。
避妊・去勢手術をすれば発情しなくなる
メスに卵巣全摘術、オスに睾丸摘出術を行った場合、その後発情はありません。
しかし、ごくまれに卵巣の周りの組織が卵巣の代わりに性ホルモンを分泌し始め、避妊手術をしたにもかかわらず発情することが報告されています。
しかし、通常は避妊・去勢手術によって、発情することなく静かに生活することができます。
全身麻酔をかけて行う避妊・去勢手術は危なくない?
通常、術前に全身麻酔が問題なく行えるかどうかのチェックが行われるので、あまり心配する必要はない。
それどころか、発情時中の体への負担がなくなることはメリットです。
また、メスの乳腺腫瘍の発生率が減るという報告もあります。
メスの発情と乳腺腫瘍との関係性は?
乳腺は動物が発情するときに発達するが、乳腺の発達を防ぐことは乳腺腫瘍との闘いに役立つと考えられている。
猫の乳腺腫瘍の80~90%は悪性腫瘍で、転移もしやすいといわれている。
避妊手術はいつから行えるの?
多くの病院では、生後数ヶ月から1年の間に行われる。
個人差があるため、病院を受診し、診察を受けてから判断することが望ましい。
発情中でも避妊手術はできますか?
発情期を迎えると、「こんなに大きな声で鳴くので、今すぐ避妊手術をできませんか」と聞かれることがあります。
発情期に避妊手術をすることは不可能ではありませんが、出血が多くなる傾向があるので、医師に相談するのが一番です。
オスも去勢手術をする必要があるの?
乳腺腫瘍のリスクは低いが、去勢したオスでは前述の「スプレー行動」はほとんど見られず、発情中に興奮することもない。
何よりも、発情期に通常起こる「脱走」を防ぐために、メスもオスも去勢・避妊することが望ましい。
発情中の「脱走」には注意が必要!
猫は発情期になると仲間を求めて本能的に外に出る。
ドアを開けたことのない猫が、ドアを開けた途端にドアを開けてしまったり、逃げ出したりすることはよくある。
逃げているうちに交通事故に遭ったり、見知らぬ猫とケンカになったりすることもあります。
また、感染症の猫との接触や交尾によって感染することもあります。
また、メスは望まない妊娠をする割合が高いです。
ぜひ、脱走にはいつも以上に気をつけましょう。
飼い主が気をつけなければいけないこと
発情期に食欲がなくなり、それが数日間続くようであれば、獣医に連絡することをお勧めします。
また、発情期には動物の気性が普段と変わり、飼い主が噛まれたり怪我をしたりすることもあるので注意が必要です。
発情は生理現象なので、力ずくで止めることはできません。
しかし、避妊・去勢手術によって発情をコントロールすることで、人間も猫もストレスのない健康的な生活を送ることができますので、早めの外科手術をお勧めします。