室内で猫を飼っている人の多くは、猫が脱走しないようにさまざまな対策をしている。
しかし、柔軟な動きをする猫は、思わぬタイミングで外に飛び出してしまうことも少なくありません。
マイクロチップの装着や迷子のマーキングなど、猫が脱走する前にできる対策はたくさんあります。
しかし、猫が脱走してしまった後、保護できた場合はどうすればいいのでしょうか?
今回は、脱走後に考えられる危険と、帰宅後にペットを守る方法をまとめました!
もくじ
脱走後にはいろいろとリスクがある
外出していた期間にもよりますが、外での生活が長かった場合、病気や感染症など、猫の体に以下のような変化が起きている可能性があります。
ウイルス感染症
外猫との接触によって猫エイズや猫白血病に感染した可能性がある。
ノミやダニの感染
外でノミやダニ、胃腸に寄生虫などに感染していることもある。
妊娠
避妊していないと妊娠してしまう可能性がある。
外傷
外にいた猫とのケンカや交通事故が原因で体に傷がつくこともある。
脱水や空腹
水や食料に十分にアクセスできなければ、脱水症状や極度の空腹、飢餓状態に陥る可能性がある。
内臓器の異常
内臓は事故や飢餓によって損傷を受けている可能性がある。
これは外見ではわからないが、血液検査や超音波検査で発見することができる。
うちに帰ってきた後にしてあげたいことは?
保護後、まず動物病院に連れて行くのが理想的である。
感染症や寄生虫、内臓の損傷は動物病院でないと発見が難しいからだ。
脱水症状であっても、動物病院であれば点滴治療など迅速な処置が可能である。
しかし、休診日や夜間など、すぐに病院に連れて行くことができない場合もあります。
そのような場合は、ケージなど狭い場所でリラックスさせてあげてください。
食事や水は少量だけ与え、嘔吐しないか様子を見ます。
シャンプーを与えたくなるかもしれませんが、保護後も免疫力は低いので、回復するまではお勧めできません。
同居している猫がいる場合は、感染症予防のため、獣医の診察を受けてOKが出るまでは接触させないこと。
猫がぐったりしているなど危険な状態にある場合は、救急医療を行っている動物病院へ行きましょう。
動物病院で診てもらうこと
保護後に動物病院を受診すると、ウイルス検査、超音波検査、レントゲン検査、血液検査、検便、寄生虫の駆虫など、状態に応じてさまざまな処置を受けることになります。
特に外猫は猫エイズや猫白血病のウイルスを持っていることが多く、脱走中に猫と接触して感染している可能性もあるので、必ず検査を受けさせましょう。
ただし、感染直後は検査に反応しないこともあります。
そのため、獣医師と相談の上、検査時期を決める必要があります。
保護後、猫が憔悴しきっているときにいろいろな検査をするのは申し訳ないと思う方もいるかもしれませんが、要は体に異常がないか、緊急に治療が必要なものがないかをチェックすることです。
猫が同居している場合は、二次感染を避けるため、すべての検査と処置が終わるまでは接触させないこと。
脱走させないためにすること
意外なことに、猫が逃げ込む場所は玄関であることが多い。
宅配便や来客が玄関にいると、すぐに逃げてしまいます。
ケージに閉じ込める、ドアや窓を開けたら閉め切った部屋にいてもらうなどの対策をとりましょう。
また、保護された猫は落ち着きがなくなり、飼い主でも噛まれることがあります。
できるだけ抱っこしてあげたくなりますが、まずは安静にさせて、早めに健康診断を受けましょう。